病室

一応自殺という事になってるものの、過去に治療ミスなどで色々と恨みを買っていたり、半年前に多額の保険に入っており、一年未満の自殺では保険金がおりない事などから、院長の死に興味を抱いた琢磨呂は「この天才的な探偵に神が与えてくれた試練」と早速事件についての情報を集めてみることに。ホームレスの分際で一文の得にもならないのに、好奇心だけで動くところがやはり真正の探偵ってトコ。

　

看護婦を呼ぶ

梨恵と既に会っている場合は美保が、会ってない場合は梨恵がやってきます。開口一番、単刀直入に「詳しい話を聞かせてくれ」…という主格も目的格もイマイチ不明な質問に対し、「右足のスネの単純骨折、二ヶ月くらいで完治」という真っ当な回答。…じゃなくって。

改めて院長の死について質問すると、院長夫人から「事件については一切触れてはいけない」とのお達しがあったらしく、看護婦から詳しい話を聞き出すのは無理なようです。

美保がやって来た場合、既に面識があると「廊下で邪魔だと言った生意気な看護婦」である彼女の名前が「野際美保」だとわかります。ヤンキーっぽい外見の通り、見たまんまのややぶっきらぼうな物言いなので（でも本当は優しくて可愛いらしいところがあるという、よくある性格設定）、「足に怪我をしてなければ、お尻ペンペンの体勢に入ってるところだ」と心の中で悪態をつきながら質問。しかし、やはりここでは話を聞き出すのは無理。

チャート表の方にも書いてますが、その時点で既に相手と何度か会ってるか初対面かで、会話が細かく変わります。チャート３での美保はナースセンターや後に病室で初めて会う場合もあり、これも複数パターンあって、同じ場面であってもルートによって違った会話や選択肢が出るという、繰り返してのプレイが前提となるゲームである事を考えれば、プレイヤーを飽きさせない丁寧な作り。

　

桃子に会う　　梨恵に会う / 桃子が病室をのぞいている

早速行動を起こしたものの、院長夫人がどこにいるか分からず廊下で思案に暮れていると、金属がこすれるような車椅子の音が。例の寂しげな表情の車椅子の少女。琢磨呂の顔をじっと見つめる彼女の瞳は、深い悲しみをたたえた暗い色をしています。「ふん、私の瞳は熱く燃えているぞ」などといきなり意味不明の言葉（である自覚はあるらしい）を発してしまう彼。立ち去ろうとしてソファにぶつかってこけてしまった少女を、抱き起こして車椅子に座らせると、梨恵が通りかかり、少女は一瞬躊躇しながらも慌てて行ってしまいますが…桃子というのが彼女の名前で、誰にも心を開かず、梨恵も話をした事がないということ、足の怪我は治ってる筈だけど歩けないこと…を梨恵が教えてくれます。

病室へ戻ろうとすると、桃子が琢磨呂の病室をのぞいているのに居合わせる事も。彼女はどうやら琢磨呂に興味を抱いているよーですが…。

　

ロビーで勉造を見かける・会う / 電話（不在） / 電話で話す / 勉造が来訪

琢磨呂の知己である川崎勉造は、琢磨呂が常連となってるゴシップ写真週刊誌「ＡＳＡ１００」の雑誌記者。ロンドンブーツを愛用し、ハンティング帽に着崩した服装のいかにもって感じのむさくるしそーな記者だけど、警察にかなりのコネがあるあたり、記者としては優秀そうです。

出かけて不在や見かけるだけの時と、電話または後で病院内で直接会って事件について聞ける他、会って一緒に院長室を訪ねる場合が存在します。チャートを作ってみるとよくわかりますが…主人公以外のキャラの行動は一定で、主人公が行動することによってどのタイミングで他のキャラに会うかが、時間的に計算されてます。

話をした場合、シアン化合物を自分で注射してのショック死で、注射器には院長の指紋しか付いてなかった事と、院長自身に自殺する理由がみつからない、半年前に多額の保険がかけられている、治療ミスで訴えられた事もあり色々と恨まれている…という点から自殺か他殺かはまだはっきりしていないという情報を得る事ができます。

　

院長室（不在）

「院長夫人に会って話を聞いてみる」で実際に院長室に行った場合は、院長夫人は不在。一応「関係者以外立ち入り禁止」となってる同じ場所に、資料室、応接室、休憩室、などが並んでます。突き当たりの院長室の前に立ち、慎重に周囲を見回して…「ブービートラップはないようだな…」。一般の病院にそんなモンあるわけないでショ。まぁ、普通じゃない場所もこの病院には実は存在するけど。…で、

・私は常識ある探偵だ、普通にドアをノックしよう
・自慢のバリトンボイスで、院長夫人を誘い出そう
・宅急便のふりで院長夫人に多大な印象を与えよう

のすべてを試してみると結局不在だという事がわかりますが…誰もいない廊下で一人、こんな真似してるのは、よく考えると（よく考えなくても）やっぱりバカです。

　

ナースセンター

いかに口止めされているとはいえ、手当たり次第に訊きまくれば何とかなるかもしれん、とナースセンターへ行ってみる事にします。片足が不自由なので「ド○エモンの『どこでもドア』が、これほど欲しくなった事はない」とか思いながらナースセンターへ到着。いたのは美保だけで、やはり素気無く何も教えてもらえません。…で、強硬手段に出てイヤがらせ（？）するか引き下がるか…だけど、梨恵が琢磨呂を呼びに来て、結局のところヒヤかしに来ただけだったり。あと、ナースセンターの留守番を押し付けられる場合もあります。

　

譲治が梨恵との関係を訊ねる

梨恵が琢磨呂を探していたとのこと。で、いきなり「なあ、もうやっちゃたのかい？」…。「とっくに肉体関係 / プラトニックな付き合い」の選択だが…アンタねぇ…。さっき会ったばっかりなのにプラトニックも何も…。

　

千里とぶつかる

エレベーターを待っていると、到着したエレベーターの中から飛び出してきた人物に「アメフトの選手に違いない」っつーくらいのすごい勢いでタックルをかまされ転倒。ぶつかってきたのは幼い感じでくりくりした目の可愛らしい看護婦さん。間宮千里というのが彼女の名前。とりあえず彼女を語るには「胸」のひと言でしょーかね。病室のある５階まで送ってもらいます。

　

千里が通りかかる

小柄な可愛い感じの看護婦が鼻歌まじりで通りかかります。

　

獣と化して襲う

通りすがりの看護婦に近づいていきなりスカートをめくる…と、当然平手打ちを喰らって逃げられることに。

　

加奈とぶつかる

セーラー服にポニーテールの元気のいい少女とぶつかる…てゆーか、こう、何かにつけぶつかったりコケたりする（これはこの類いのゲームにおいては、さりげなく且つワザとらしい必然性がある為だが）落ち着きのない人達が多いのは困りモノ。危なくておちおち歩いてもいられないです。足を骨折した上に、そのうち転んで頭蓋骨も骨折するかも知れません。

　

留守番を押し付けられる

美保にナースセンターの留守番を押し付けられ、その後、千里が戻ってきますが…ロビーで平手打ちを喰らった場合は一目散に逃げられ、マジメに考えた場合は事件について聞き出そうと試みるものの、やはり逃げられてしまいます。

　

千里とお茶

胸のネームプレートの「野々村病院、間宮千里」という名前を確認すると同時に重大な事実を発見。童顔のあどけない顔に似つかわしくない豊満な胸部。…で、「千里、乳でも飲みに行こう。もとい、お茶でも飲みに行こう」と看護婦さんをナンパ。どーでもいいけど、初対面の人間をいきなし名前で呼び捨てなんだよねぇ、このヒト。ロビーの奥にある喫茶店は「黒いリボン」…というやたらと景気…じゃなくて縁起がよろしくない店名。

千里に事件について質問。院長夫人に禁じられてると言いつつ、いくらか答えてくれます。院長は看護婦に触るなど、いやらしい人だったという事、院長夫人は２０代後半くらいの若くて綺麗な人である事、治療ミスが多い件に関しては「私だったらこの病院には入院しない」と、当の病院に所属してる人間にあるまじき正直な回答。

すると、一際目立った服装の女性とその後に従う背の低い男が、ロビーを歩いていくのを目撃。噂の院長夫人と、院長の屋敷で働いている栄作だと千里が教えてくれます。彼らがこちらに気付いたらしい事を見ると、彼女は慌てて立ち去ってしまいますが…「おごると言った覚えはないのだが…」。ちなみに後のシナリオで、琢磨呂も金を払わず店を出て無銭飲食し、結局千里が立て替えたということになってますが。

　

梨恵が呼びに来る

院長夫人が琢磨呂に会いたいと言っている、と梨恵が呼びに来ます。