院長室

涼子と共に院長室にへ入ると、いつものスタイルで椅子にかけてる亜希子と側に控えている栄作、そして西条と梨恵。

で、ボンボンが手紙を取り出し「院長を殺したのは…牧野梨恵だ」と断言。その手紙は、失踪したらしい梨恵が院長の殺害を自白した置き手紙で…この部屋にいるのは妹の智恵だ、と自慢げ＆得意げに解説。

「お前が智恵だと言った女は、どう見ても梨恵だ」

と言うと、西条は意気揚揚と双子だと御披露。考えてみれば、この場で肝心な事を何も知らないのは彼だけだしねぇ。なんかもうこっちが情けなくなってくるけど、まぁいいでしょ。真実の一端をボンボンにも教えてあげます。

　

質疑応答

西条に疑問な点を指摘して質問。


・どうして梨恵が院長を殺さないといけないのだ？

まぁ、これは今回の事件の関係者は皆知っているけど、両親がこの病院で死亡した件。


・どうやって梨恵は院長を殺したのか

梨恵がビタミン剤だと偽って注射器を渡したそうです。何故そんな事がわかるのか問うと「この手紙にそう書いてある（きっぱり）」って……あんたねぇ…。


・注射器に梨恵の指紋がついていたのか？

もちろん付いていなかったのは周知の事実。「そ…それは…多分ガーゼにでもくるんで渡したのだろう」だそーですが…多分ってのはナニ、多分ってのは。しかしそんな事をしたら院長が妙に思うはず…と琢磨呂が反論すると、「う、うるさいっ、この手紙にそう書いてあるんだ」って……あのね…。


・どうして梨恵が院長と一緒に休憩室にいるのだ？

「殺そうとしている梨恵が、何らかの理由をつけて休憩室へ行ったとしても不思議ではない」と、探偵とは思えん思いっ切りアバウトな答え。だからぁー、その何らかの理由が何かを訊いているんでしょーが。

で、双子である事を利用して、亜希子と屋上で会う約束をした時間に院長を殺した…との事だけど、亜希子が結局屋上へ来なかったのは、屋上に行く前に休憩室へ寄った彼女が院長の死体を発見した為、屋上へは行けなかったのだと説明。

んなわけないでしょー。別に探偵じゃなくても、その言い分が辻褄の合ってないものだってのは、誰にでも解るし。アリバイ工作をするなら、実際に屋上で会ってる筈の時間に殺さないと意味がないんだし〜などと心の中で独り言を呟いてしまうプレイヤーと同様に、琢磨呂は更に亜希子が梨恵と院長の二人とほぼ同時刻に会う約束をしていた事や、院長の死亡推定時刻は午後１０時であって、梨恵がアリバイを成立させる為に必要な１０時５０分ではなかった事を指摘。

いかにおバカさんな西条君でも、矛盾に気が付き始めて動揺。そして…琢磨呂がポケットからメスを取り出してみせると、栄作と亜希子の顔にも動揺の色が。これまでの捜査で判明した事を、依頼主である亜希子サマにここで報告してあげることにします。

死んだ院長の妻である亜希子は、夫の麻薬中毒が露見する前に保険をかけ、それが事前に病院内でバレた時のために看護婦の素性を調べ、弱みを握り脅していた。その時に梨恵の過去を知り、院長殺害の犯人に仕立て上げようと画策。そしてこのメスはその為に使われようとしていた物だという事。しかし、殺しに行った院長が既に死んでいた…という予期せぬ出来事が発生。そして亜希子は、院長が自殺などする筈がない以上、自分の計画を狂わせた人物を捜し出そうとした…。

自白の手紙は亜希子から渡されたものだろうから、頭の悪いボンボンに、騙されているのが解らないのか、と親切にも教えてあげることにします。ギョッとした様子で亜希子を振り返る西条。そりゃ、その手紙が存在することで最も得をするのが誰なのかを考えれば、その当人から受け取ったものを証拠とするのが危険だって事くらい、自力で気付いて欲しいものです。

　

亜希子と栄作が正体を現す

亜希子が、周りの者を後ずさりさせる程の迫力を湛えて椅子から立ち上がり…（ここで、ボウガン付きの栄作＆亜希子の登場となって、バッドエンド条件だとあっさり射殺）何やらかなり恐いけど、ゲーム中で一番好きなシーンだったりします。そして…傍らに立っているのが妹の智恵ではなく、地下の病院から救出した本物の梨恵であると告げ、院長殺害の犯人が既に分かっている旨を肯定すると…

その時、院長室の外から騒がしい音が。勉造に手筈をつけていた、警察が駆けつけてきた模様。

　

亜希子が矢を胸に受ける

ドアが開いて勉造と警官が踏み込んでくると同時に……ボウガンの矢が彼女の胸を貫いて……。一応エンディング�ｂTでも同様の展開があるけど、ここでは栄作は後追い自殺は出来ずに、警官に取り押さえられることになります。

　

私は決して優しくないが亜希子の手を握ってやる

彼女は胸に刺さった矢を抑えながら「海原…さん」と必死で手を伸ばし、今はあの氷のような微笑もなく、ただ死に瀕して手を取って欲しいと望むだけ。まぁ…いかに何度も殺されたり殺されかけたりしたとはいえ、死に行く人に冷たくする意味はないし、個人的には好きだったから…手を握ってあげることにします。

栄作に何故殺したのか問うと、「お前に言っても…わからないだろう」と。エンディング�ｂTでは顕著に描かれてるし、捕まるくらいなら死なせた方が…っていうのも解るけど。彼女には、負けを認めて生きていくなど、似合わない気がします。

　

ロビーで美保たちに会う

亜希子が死に、栄作は逮捕され…しかし…「まだ終わったわけではない」です。ロビーに出ると、美保と千里、そして一緒に院長室から出てきた梨恵が加わり、警察に連行される栄作を見ながら…栄作が院長を殺したのかと訊いてくる千里。「いや…違う」と否定して、ある人物の日記を入手し、それによって院長殺害の犯人が既に判明している事、犯人が誰かは明日警察に行って話す…と発言。これはもちろん、とある意図があってのこと。

　

病室へ戻る

涼子と一緒に病室へ戻ると、譲治が窓の外のパトカーの群れをモノ珍しそうに見物中。

院長を殺した犯人は分かっている…が、それだと有り得ない事が存在する…。で、譲治に今夜は部屋を貸切にさせてくれるよう頼み、彼には空室の２０８号室に移ってもらうことにします。何を勘違いしたのか、涼子と譲治が顔を赤くしてたりしますが。さすが付き人の譲治くんは「いいよ別に…あんたの事、好きだしさ」などと、琢磨呂曰く「気持ちの悪い事」を言って快諾。

涼子に夜の１１時に起こすように言って…「深夜のお客さん」に備えて、休む事にします。

　

エンディング�ｂV

チャート18で院長室に直行した場合と、ゴミ集積場に行って日記を入手していない場合は、有無を言わさず栄作にボウガンで射殺されます。勉造に電話をしていても日記を手に入れてないと同じく殺されてしまうんだが…真犯人が判明していなければ亜希子は負けを認めない…というのがあるからでしょーか。あと時間の経過なんかが変わってくるからとも思われますが。この場合、殺された後で警察が来るのかも知れないけど…やっぱり死んだ後の事までは関知できないし。

栄作の放った矢を胸に受け、意識が薄れていく中で聞こえる…涼子の悲鳴や誰かが床に倒れる音。既に目の前は真っ暗だけど「おやすみなさい、海原さん。あなたの事…好きでしたのよ」という亜希子の声と、唇になま暖かい感触が。なんか…どっかの誰かにも以前同じことされてるんですが…またしても死に際に唇を奪われるハメになるとは…。

亜希子に抹殺パターンの最終形態で、最初の方の「あなたみたいな方、嫌いじゃありませんのよ」とかいうのから「好きでしたのよ」まで変化していってるのが興味深いですが…結局殺される事には変わりないので、やっぱり…あんまり嬉しくない…。

ここは桃子のヒントコーナー。「探偵さんは、私の部屋に来てくれた？桃子の部屋に来てくれて、この結末になっちゃったら…それは勉造さんに電話していないからなの」…と、相変わらずちょっと陰気に教えてくれます。ついでに美保が登場して、本当のエンディングにたどり着く一番手っ取り早い方法は「桃子と私を大事にしろ」だそーです。確かに美保はかなり優遇されてるキャラだからねぇ。梨恵や涼子の機嫌はとらなくても全く問題ないし、千里は最後の方で相談に乗ればいいだけだし。