病室　　勉造が来訪

ロンドンブーツの響きも高らかに、警察で得た情報を伝えに川崎勉造が病室へ来訪。「色々面白い話が聞けたぜ」だそーなので、早速拝聴。盗聴器を発見していると、重要な話や亜希子達に漏らしたくない話がある場合は、今後も病室を出て話す事になります。一応人目をはばかる内容でもあるので…と譲治をダシにして廊下へ移動。病室内で話す場合は「平気だ、やつは人畜無害だからな」と、相手にしてないんだか余計な事は公言しないと信用してんだか、よくわかんない言われようだけど。まあ彼は琢磨呂の付き人（決定事項）でもあるから。

　

廊下で会話 / 病室で会話

勉造が警察で聞き込んだところによると、院長の死体の第一発見者は亜希子に間違いないようです。現場である休憩室は荒らされておらず、院長の身体にも争った形跡はナシ。死亡推定時刻は３月２１日の午後１０時頃で、死因はシアン化水素の注射…と、ここまでは既にこちらでも得ている内容。

意外にも野々村病院は、死者を出すような治療ミスなどで評判が悪いにも関らず、経営状態は決して悪くはないようです。病院内をうろつき回ってると、やはりロビーなどは大勢の患者で混雑してる感じだしねぇ。その割にいつまでたっても何故か看護婦が３人しか見当たらないが。まぁ、病院ってのは葬儀屋と並んで常に需要のある商売とも言えるので、それなりに儲かる…って事でしょう。

「さすがは由緒ある病院って事かぁ？」と言う勉造の話の続きを聞くと、この病院は創業から８０年は経っていて、先代の院長（野々村作治は２代目）は戦時中に病院の地下に穴を掘って、空襲のさなかに治療を続けた…という事なので、多くの人々に尊敬された名医だったと思われます。

それに引き換え２代目は…って感じで、検死の結果…これは美保に聞いていれば既に知っているけど、院長の身体から麻薬の反応が出たという事実。ただし死因がシアン化水素であるのは変わらないので、麻薬の常用者であったことになります。これが公になると、さすがにこの病院だって潰れかねない…となると、問題になるのが例の多額の保険金。

・院長が自分の死期を感じて、自分で保険をかけた
・院長の悪癖がばれる前に、亜希子が保険金をかけた
・院長の死期を感じて、亜希子が保険をかけた

…で、一応ここでの正解…琢磨呂の推理では「院長の悪癖がばれる前に、亜希子が保険金をかけた」で、勉造は当初「院長の死期」説をとってましたが…いずれ麻薬が原因で死ぬ事があっても、早々に死なれては保険が下りない事を考えると、「死因が麻薬と無関係で尚且つ他殺である必要がある」というワケ。そうなると亜希子が保険金目当てに夫を殺そうとしてもおかしくない…けど、他殺である事自体がすぐさま証明出来ない状況だから…むうぅ。

加えて、警察が他殺の線を捨てられないのは「５年前に牧野梨恵の両親がこの病院で治療ミスによって死んだらしい」ってのもあるから、という意外な事実が判明。ますます、むうぅ…。

帰り際の勉造に、例のバージン・スリムの箱と梨恵の指紋が付いてる品を渡して（進め方によって渡す物が変わります）、指紋の照合を依頼。

　

梨恵が呼びに来る

梨恵が事件に何らかの関わりがあるのは間違いなさそうだけど、犯人かどうか…となるとねぇ。両親がこの病院で死んだ（てゆーか殺されたのかも）ってのはすぐに分かる事だから、目的があってここに勤めているのは確かだろうが…真っ先に疑われる立場に立ってしまうので、その危険を冒すほどバカでもなさそーだし…とか、プレイヤーとしても色々考えてみたくなるとこ。

琢磨呂が「確かに梨恵には腑に落ちない点がある」と彼女の事をあれこれ考えていると、本人が「院長夫人がお呼びです」と病室にやって来ます。彼女の唇にピンクのルージュが塗られている事を確認しつつ、襟を正して（亜希子には、やはり女王サマの風格と言うか貫禄と言うか、他人についそういう動作を取らせてしまうとこがあるらしい）院長室へ向かいます。

　

御子柴に会う

院長室へ向かう途中のロビーで、大家さんの御子柴に出会います。なんかえらく久しぶりと言うか、既に懐かしい気もするが、実際には入院してからそう日数が経過してる訳でもないか。ナサケヨウシャなく追い出した事を悔やんでメロン持参で見舞いに来てくれた…のではなく、単に身体の調子が良くないから病院に来ただけと言ってます。

　

院長室　　亜希子と話す

亜希子の話は、西条探偵事務所の局長…というと、ぼんぼん主任のパパだろーけど、「以前から懇意にしていただいてますの」だそうで、この度の依頼に対して「３日だけ差し上げます」と、期限を切ってきます。別にいいけど、「探偵事務所」なら「所長」じゃないかと思うがどうか。これまでの捜査の報告を聞きたいと言う亜希子に、逆にまずは質問。現時点でのこちらの情報の持ち様によって、質問事項が変わってきます。

「日野章介について」「看護婦に対する仕打ちについて」「院長の悪癖について」「保険金について」「煙草の箱に挟まっていたメモについて」「亜希子にとって院長はどういう人なのか」…などを訊きますが、結果として亜希子への報告は、質問した内容が現在自分が持っている手掛りだ…という事になるので、これまでに千里や美保を助けていれば情報量も多くなる訳だし、その分の項目が追加されます。質問しても事件そのものには関係ない、と話を打ち切られるものが多いけど、こちらは返答を期待している訳でなく反応を見たいってとこかな。

煙草の箱に挟まっていたメモについて質問すると、見覚えはないと言いながら、それをどこで手に入れたのかと、実は知っていて知らばっくれてるのか何らかの興味を示したのかは分からないけど、若干の反応がアリ。「見覚えのないものに説明はいらないだろう」と、かわしておきますが。

保険金については、主人の死とは直接なんの関係もありません、という言い分は一応事実ではあるけど、本来は関係があった…と言うべきかな。動機のある人間は他にもいるけど、殺人を躊躇しないであろうって点では、彼女の上に立つヤツはいそうにないもん。

亜希子にとって院長はどういう人なのか…は、優雅な生活をくれた、要はお金だけの人だというのが彼女の意見。どういう経緯で結婚したんだか分からないけど「お金のない不幸には耐えられない」と言う彼女には、そう思いたくなる経験があったのかも知れないです。

「人間なんて、運で生きている部分もありますのよ…そしてこれは、自分ではどうする事もできませんの」

という退出時の亜希子のセリフに、「意味不明な事を言う女だ」と思ってしまう琢磨呂ですが…これは、彼女自身は自分が常に危うい橋を渡ってるのを十分承知してるだろうから、果たしてどちらに運が傾くか…って意味でもあるような気がします。主人公の方にしたって、駆け引きのやり様によっては（それ以前に、たまたま選択してしまった…という運の部分もやっぱりあるから）殺されちゃったり謎の解明が出来ないまま終幕になる訳だし。

　

涼子に会う

コーヒーでも飲んで休憩しようとロビーに行くと、涼子に会います。前のチャート１０で涼子と話してない場合は、ここで同じ内容を含めた会話になります。前回涼子が言いかけた「私だって…」というセリフの続きが「私だって…探偵という職業に誇りを持ってるんですからね」だったのが、まとめて聞くとわかるけど。

別に自分は休憩してるわけではない、と言う涼子に「では、さぼっているのか？」と訊くと、意外にも反論ナシ。いつもなら眉を吊り上げて喚くくせに、元気がないようです。すぐ怒る割には謙虚で虚勢を張らない辺りが、個人的には可愛くて好きなんだけど。捜査が進展せず、ちょっと落ち込んでいる模様。依頼された内容は同じ筈だから、看護婦が非協力的なのも同じ筈…と涼子は言いますが

「うまくいかない事を何とかするのが探偵の仕事だろう…それが出来なければ、ただの御用聞きに過ぎない」

と、探偵道の一端を少しばかり語ってみたり。「上手くいかない事を何とかしてる」のは事実だしねぇ。人生やり直してでも（しかも複数回）やってるんだから、褒めて欲しいです。

　

梨恵が来る

夕食を運んできた梨恵が、難しい顔をしている琢磨呂に、院長夫人から何か言われたのかと訊ねてきます。心配してくれてるのか、それとも…他に気にしたくなる要素があるんでしょーか。

梨恵が出て行った後、付き人の譲治を「暴力的な冗談」でからかっておいて…と。ともかく後３日、いや、今日を入れて３日以内に事件を解決しなければなりません。一応天才だから、それなりの手腕をご披露…といきたいところです。

　

病室

残された時間はわずかに３日。…となると地道な手段は取れない訳で、強引なやり方も必要となってきます。こうなったら寝る間も惜しんで捜査。今からでも出来る事があるだろうと、御子柴さんじゃないけど、アグレッシブにいかねば。

　

美保と話す

一緒に夜勤の千里は、席を外してて今はいないようです。美保を助けている場合は彼女との約束がなくても、院長夫人が何をしてくるかわからないから涼子にも協力しかねるとか、日野章介や麻薬に関する話題が若干あります。千里の事を考えれば、ちょっと余計なコト言っただけでいびられるし、協力しなかったらしなかったで（と言うより嫌いだと言ったことが争点かも知れんが）美保の時は呼び出されてるので、どうせいっちゅーねん、って感じの亜希子さんですが。

　

廊下で千里に会う

屋上か、桃子の部屋…つまり５階付近に早い時間に行くと、千里に会います。こんな時間に５階で何をしているのかと訊くと、「別に何もしていない」または「昨日倒れた桃子の事が気になって…」という事ですが…。千里と約束していると「約束を忘れないで下さいね」と、念を押されますが、いくらなんでももうすぐその時間って時に忘れるバカはいないんじゃないかと。

　

涼子と話す

屋上でぼんやりしてる涼子を見かけます。チャート１０以降で涼子と話してない場合は、ここで若干長話する事になります。琢磨呂が来たのにも気付かない様子なので、探偵としての心得を教えてあげることにします。

・後ろからそっと近づき、スカートをまくってやる
・後ろからそっと近づき、大声で名前を呼んでやる
・変なことはせずに、普通に声をかける

やはりここは景気付けにスカートといきたいトコですかねぇ、殴られるけど。涼子は、失敗しても上司に責められるわけでもない琢磨呂が羨ましい…と言うより、それ以前に、金で手を引かせようとしてあっさり撥ねつけた彼に羨望を感じたようです。それに対して

「ふん、下らん…そんな事を言ってる限り、お前は自分の殻を破る事はできないだろう」

などと、何やらシブいセリフを口にしつつ、屋上を調べるのは中止。

　

入室不可

鍵がかかっていて、現在は鍵を紛失中なので中に入る事もできないです。ムダ足。

　

桃子と話す

あのカレンダーの×印が気になって仕方ないので、桃子に単刀直入に訊いてみる事にします。彼女が言うには「私の記念日なの」で、何の記念日かは「……内緒」だそーです。……ぷちっ、といつもなら切れかけるところだけど、そういう気にもならず、桃子の話を聞いていると

「やっぱり、探偵さんが…王子様なの？」

…………。いや、だからね…、とか言いたくなるのを堪えてって感じですが…まぁ桃子カワイイからいいんだけどさぁ…。生憎とこちらは時間がないんです。

どうやら彼女には守ってくれる王子様なる人物がいるらしく（妄想か現実かはまだ不明）、それが「探偵さん」なんじゃないかと思ったようです。違うと否定して辛抱強く×印の事を訊ねてみますが、彼女はがっかりした様子で、教えたら探偵さんは桃子の事を軽蔑するから教えてあげない…とくるので、聞き込みにおける最大の強敵は、やはり子供に違いない…と実感してしまったり。

彼女は友人の加奈以外とは話さないらしいけど、何か話してくれないかと看護婦たちは色々話しかけてるようです。で、「探偵さん」の話を聞いてるうちにどんな人か興味を持ったらしく、それで病室の前にいたり中を覗いてたりしてた…という事になるのかな。看護婦の誰が話していたのかは「あなたの話が聞けなくなってしまうもの」と教えてくれず、結局なにも得るところなく「ここでオママゴトをしている場合ではないのだ」とばかりに、退室。

「王子様」はともかく、桃子は主人公に憧れのような感情があるらしいので、ちょっとつれないけど…実際そんな事していられる状況じゃないしねぇ。